プラント分野製品
U-ブリッド – 高性能保温断熱材
赤外線遮へい材複合保温材
U-ブリッド
「U-ブリッド」は、けい酸カルシウムを主成分とした低熱伝導率断熱材です。成形断熱材は密度が低く、空隙率が高いほど断熱性能は高いとされていますが、高温域においてはむしろ高密度の方が断熱性能に優れるとされています。これはふく射伝熱による影響が大きくなるためです。ふく射伝熱の抑制のため「U-ブリッド」は、極めて耐熱性の高いゾノトライト結晶特殊中空状粒子に赤外線遮へい材を均一に包含させて成形しており、幅広い温度領域において極めて低い熱伝導率を実現しています。
コンビナートプラントや発電設備をはじめとする各種工事の配管。塔槽類・タンク等の工業用保温材として、また各種築炉用バックアップ材として高い省エネルギー効果を発揮します。
電子顕微鏡によるU-ブリッド2次粒子断面
赤外線遮へい材を中空状粒子内に取り込み、特に中・高音域で顕著になるふく射伝熱の影響を抑制する構造となっています。
サーモグラフィーによる熱画像
300℃の4B配管にそれぞれ厚50mmのU-ブリッド・けい酸カルシウムJIS 1号-15・JIS 2号-17を取り付け、サーモグラフィーにより表面温度の状況を測定しました。これよりU-ブリッドの放散熱量はJIS 1号-15と比較して26.5%、JIS 2号-17施工配管と比較して32.9%低減されていることが分かります。
標準性能
密度 [kg/m3] | 曲げ 強さ [N/cm2] | 圧縮 強さ [N/cm2] | 加熱線 収縮率※1 [%] | 最高使用 温度(℃) | 熱伝導率[W/(m・K)] | |
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U-ブリッド | 150 | 20 | 45※2 | 2.0以下 | ボード:1000 パイプカバー:900 | (200 ≦θ≦ 300) λ= 0.0384+8.4×10-5・θ … ※ 3 (300 <θ≦ 600) λ= 0.0583-4.33×10-5・θ+2.03×10-7・θ2 … ※4項目 |
※2 全体はっ水品(WPA)は35となります
※3 施工時の保温材厚算出などの伝熱計算には、熱伝導率算出参考式として0 ≦θ≦ 300 の範囲でご使用ください。
※4 施工時の保温材厚算出などの伝熱計算には、熱伝導率算出参考式として300< θ≦ 800 の範囲でご使用ください。
U-ブリッドによる省エネルギー・CO2削減事例/JIS 1号-15品との比較
◆ 60万kW石炭発電設備の場合
省エネルギー効果
CO2削減効果
効果事例の算出条件
- 保温材厚は双方同じ
- 年間使用時間を8000時間として計算
- ボイラー配管保温材:内径平均394.5φ×材厚平均105㎜の保温材を5532m施工
- タービン配管保温材:内径平均183.8φ×材厚平均59㎜の保温材を6828m施工
- ボイラー配管・タービン配管以外は算出しない
- 熱量価格は5円/kWh (保温JIS解説2006年版の計算例より)
◆22万バレル石油精製設備(1次設備)の場合
省エネルギー効果
CO2削減効果
効果事例の算出条件
- 保温材厚は双方同じ
- 年間使用時間を8000時間として計算
- プラント設備配管等保温材:内径平均130φ×材厚平均56㎜の保温材を14117m施工
- 機器用保温材:材厚平均82㎜の保温材を4140㎡施工
- 熱量価格は5円/kWh(保温JIS解説2006年版の計算例より)