刻字の前に,作品イメージを描きながら書稿をつくります。または,なんらかのモチーフをコピーしたものでもかまいません。
(1)まず,作品の大きさに合わせた紙に文字や模様などを書き,書稿をつくります。使用する紙はにじまないものが適しています。
次に書稿の上に,半紙かトレーシングペーパーのような薄くて丈夫で透き通る紙を置き, 朱筆か赤鉛筆で「篭書き」(筆圧のかけ具合の感触をとらえるために,画の輪郭を写し取ること)をします。
書の場合,かすれた部分の表現が字の生命を決めるので,十分注意する必要があります。忠実に細かいところまで書くよりも,省略して大胆に線を書く方がよいでしょう。 この「篭書き」で刻字としての表現がなされるので,筆意から刀意への移行がみられるようにします。
(2)彩玉ボードの上に篭書きした紙をのせ,セロハンテープなどで固定し,その間にカーボン紙をはさみます。 そして,黒か青のボールペンで篭書きの輪郭をなぞり,彩玉ボードに転写します。この時,あまり強い力で書くとボードの表面がへこんでしまいますので,力の入れ方に注意してください。
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